ジョイントを使った連凧への組紐の通し方

組紐は糸を編んで織り上げた紐の事で、糸とは異なります。
撚って作られた糸に比べて、捻れが発生しにくい特長があります。
同じ目的に使用することから、文中では組紐と糸の表記を混同している事があります。
  • 準備するもの

    ・太さの違う丈夫な組紐
    木の字ジ型ョイントを使った星のカイトの連凧(50連)を例に、丈夫な組紐を使った仕立て方を説明をします。
    なお、凧の大きさや規模によって利用する通し糸(組紐)は違ってきます。

    組紐を熱で溶かし、尖らせる
    先頭の10連 組紐0.8mm 12m
    中間の20連 組紐1.2mm 24m
    残りの20連と手元の糸 組紐1.6mm 48m

    ・ライター
    組紐の先端を熱で溶かし尖らせます。
    熱いですが、溶けている間に指で引き伸ばします。

    ・1.2mの長さのものさし
    テーブルの上の目印でも木切れでもかまいません。
    凧と凧の間隔を測るために使用します。

    ・ダンボール箱
    完成品を収納します。
ジョイントの穴に組紐を通す
  • 組紐の通し方

    ・凧の前面から、ジョイントの穴に組紐を通します。
    (太い組紐の先端は尖らせておきます)

    ・必要な数を通し終えたら、一番先頭の凧の後に20cm組紐を残しストッパー
     (輪ゴム)を取り付けます。

    ・前後の間隔を約10cm空けて、凧の前側にも輪ゴムを取り付けます。

    ・凧の前面から間隔を測り、次の輪ゴムを取り付けます。

    ・凧を徐々に移動させながら、順々に輪ゴムを取り付けていきます。

  • ストッパー(輪ゴム)の取り付け方

    ・計測位置で組紐を小さく折り、折り返し部分に輪ゴムを乗せます。

    ・折り返し部分を引き出し、隙間を大きくします。

    ・隙間から、輪ゴムを引き抜きしっかり引っ張って下さい。
  • 組紐の繋ぎ方

    (時間に余裕がある場合)
    ・繋ぎ目がたくさんあると、どうしても強度が落ちてしまいます。
    できるだけつなぎ目を作らないように長いまま作業します。
    必要な数の凧に組紐を通し終えてから、間隔を1m20cm計りながらストッパーの取り付け作業をします。
    (短い時間で仕上げたい場合)
    ・12m単位で作業できるように、組紐を等分します。
    10連単位で仕上げ、次の10連と繋いでいきます。
    繋ぐ部分の組紐の長さは、合計で1m25cmになるように調整します。
    結び目から出る先端部分の長さを5mm程度にすると、連結時の間隔がおおよそ1m20cmになります。
    ・10連同士を結束する結び方
    (写真では、結び目の糸尻を判りやすいよう長めにしてあります)
    2本の組紐を、交差させます。 2本を同時につまみます。 人差し指に、糸尻を2回回します。
    できた輪に糸尻をくぐらせます。 糸尻の長さを調節しながら結びます。 向きを変え、反対側の糸尻も結びます。
    結び目を締める前 糸尻の長さを調節しながら結びます。 左右に引いて、しっかり結びます。
    ・手元用に残した組紐の端を、収納用の段ボール箱に穴を開けて結びつけます。
    または、木の棒などに結びつけてもよいでしょう。
    (結んでおかないと、風に飛ばされてしまうおそれがあります)

    ・残った組紐は、段ボール箱にとぐろを巻くように回し入れます。
    (もつれてしまうことはありません)

    ・一番手元側の凧を裏面を上にして入れ、その上に順番に凧を重ねていきます。
     凧の表側が箱の底を向いて、先頭から凧が空に揚がっていくようになります。
  • 連凧の揚げ方・降ろし方

    ・風の方向を確認し、組紐やシッポが絡まっていないかを確認しながら凧を取り出します。
    数連が風に乗れば、後の凧は自然と揚がっていきます。
    (星のカイトの連凧はかなり大型ですので、強風時の凧揚げは危険です。
    様子を見て、中止するかどうかを判断して下さい)

    ・揚げ終えたら、揚げ糸を背中に回し、両脇で持ちます。
    (手にかかる負担が軽減されます)

    ・凧を降ろす際、綱引きのような降ろし方は大変な力が必要です。揚げ糸を上から押さえつけるようにして前へ進みます。
    (シッポや他の凧が絡んだ時にも、この方法で目的の位置まで移動します)

    ・一人で揚げる場合はアンカーを打ち込み、あらかじめ凧糸を結んでおくと安心です。